9 保有資産分析
保有資産分析機能とは、WealthForceに登録された資産情報をもとに、収益見込みや運用実績、将来見通し、リスク・リターンなどを多角的に分析する機能です。分析対象の資産は、特定の金融機関や商品分類、資産情報源などに対象を絞り込み、目的に応じた柔軟な分析も行えます。
保有資産分析機能では以下4つの機能を利用することができます。
| 機能名 | 内容 |
|---|---|
| インカムゲインシミュレーション | 現状の保有資産に基づいて、インカムゲインの将来的な見込みをグラフで可視化します。個別銘柄ごとのインカムゲインを配当金、分配金、利金、償還金に分類・表示することで、インカムゲインの全体像の把握がしやすくなります。 |
| ヒストリカルシミュレーション | 現状の保有資産について、対象期間の開始時点における保有資産額を100として、その後の増減を指数化して表示します。 これにより、過去の一定期間保有していた場合のパフォーマンスを直感的に把握できます。通常の期間比較に加え、リーマンショックやコロナショックといった特定の下落局面での推移も確認でき、さらにアセットクラスごとのリターン寄与度も可視化できます。 |
| 将来シミュレーション | 現状の保有資産をもとに、将来の資産価値がどのように増減していくかをシミュレーションします。現状の保有資産のリスクとリターンを踏まえ、「元本割れ確率」や「期待される運用成果」などを簡単に確認できます。また、運用年数や運用成果の好不調(上位〇〇%・下位〇〇%)など、シミュレーションのパターンを柔軟に設定することが可能です。 |
| リスク・リターン分析 | 現状の保有資産に関するリスク・リターン分析ができます。保有商品ごとに過去の実績値で評価したリスク・リターンと、均衡状態でのリスク・リターンを確認できます。均衡状態では、保有資産全体と効率的フロンティアや代表的アセットクラスを比較することで、現状の運用の効率性を評価できます。 |
いずれの機能も、結果をグラフや表で直感的に確認でき、印刷や画像保存が可能です。面談資料や提案資料としてそのまま活用することで、業務効率化と説明力の向上に貢献します。
9.1 インカムゲインシミュレーションを利用する
インカムゲインシミュレーション機能では連携資産を登録しているお客様に関して、お客様の保有資産に基づいて、インカムゲインの将来的な見込みをグラフで可視化します。保有資産全体だけでなく、特定の金融機関や資産分類に絞ってシミュレーション結果を表示できます。
インカムゲインシミュレーションのシミュレーション結果を画面上で拡大表示したり、印刷、画像としてダウンロードすること等も可能です。
本機能では、「投資信託分配金」「株式配当金」「債券利金」「債券償還金」をインカムゲインとして表示しております。なお、債券償還金はインカムゲインに含めないことが一般的ですが、本シミュレーションでは、債券償還金もインカムゲインに含めております。詳しい解説についてはよく使われる用語集/インカムゲインをご覧ください。
シミュレーション上で利用しているデータの算出方法は「インカムゲインのシミュレーションの元データについて」をご参照ください。
9.2 ヒストリカルシミュレーションを利用する
ヒストリカルシミュレーションは、WealthForceに登録された現在の保有資産をもとに、過去の市場データを適用して「もし◯年前から今のポートフォリオを運用していたら?」を再現する機能です。実際の市場環境を反映したトータルリターンの推移をグラフ化し、資産がこれまでどのように増減してきたかを直感的に確認できます。投資戦略の検証や改善のヒントを得るための有効なツールです。保有資産全体だけでなく、特定の金融機関や資産分類に絞ってシミュレーション結果を表示できます。
計算はインカムゲインを含むトータルリターンベースで行い、株式・債券・REITなどあらゆる金融商品を対象に、分散投資の効果や各アセットクラスのパフォーマンス貢献度も確認可能です。
表示期間は自由に設定でき、通常の期間比較に加えて、リーマンショックやコロナショックなど過去の下落局面を再現したストレスシナリオ分析にも対応しています。
表示は、資産全体の推移を確認できる「指数」モードと、資産クラス別の寄与度を比較できる「アセットクラス寄与」モードを切り替えて利用できます。
シミュレーション結果は画面上で拡大表示でき、印刷や画像としてのダウンロードも可能です。
9.3 将来シミュレーションを利用する
将来シミュレーション機能では、証券口座連携もしくは資産手入力機能で現状の保有資産を登録しているお客様に関して、現状の保有資産のリスク・リターンをもとに運用成績をシミュレーションし、保有資産が元本割れする確率や、リスク・リターンの中央値などを簡単に確認いただけます。また、好調なケースや不調なケース、保有資産全体や特定の金融機関・資産分類に絞ったケースなど、シミュレーションのパターンも柔軟に設定することが可能です。
将来シミュレーションのシミュレーション結果を画面上で拡大表示したり、印刷、画像としてダウンロードすること等も可能です。
将来シミュレーションの計算方法については、「将来シミュレーションの計算について」をご参照ください。
9.4 リスク・リターン分析を利用する
リスク・リターン分析は、登録された保有資産をもとに、ポートフォリオ全体やアセットクラスごとのリスク(価格変動の大きさ)とリターン(トータルリターン)を可視化する機能です。保有資産全体だけでなく、特定の金融機関や資産分類に絞ってシミュレーション結果を表示することもできます。
表示モードは2種類あり、ヒストリカル分析と均衡分析から選択できます。
ヒストリカル分析
過去の市場データを用い、指定期間における実際のリスクとリターンを計算します。これにより、これまでの運用成果や市場環境下でのパフォーマンス特性を把握できます。
均衡分析
市場が均衡状態にあると仮定し、アセットクラス間の相関やリスクフリーレートをもとに期待リターンを推計します。効率的フロンティアとともに表示し、同じリスクで得られる最大リターンや、同じリターンを得る最小リスクを可視化。現在のポートフォリオの位置を比較することで、運用効率や改善の方向性を見極められます。
どちらのモードでも、結果はグラフや表で直感的に確認でき、拡大表示・印刷・画像保存が可能です。これにより、顧客説明や提案資料作成にそのまま活用できます。