9.2.1 ヒストリカルシミュレーションの画面の見方
目次
概要
ヒストリカルシミュレーション画面では、保有資産が過去の相場でどのように値動きしたかをグラフで確認できます。資産全体の推移やアセットクラスごとの寄与度が一目でわかるため、どの資産がリターンに貢献したのかを簡単に把握できます。
画面の見方
Step1 顧客>顧客をクリックする
左側メニューから「顧客」をクリックしてください。

Step2 情報を確認したいお客様を選択する
顧客名をクリックしてください。

Step3 保有資産タブをクリックする

Step4 保有資産分析タブ>ヒストリカルシミュレーションタブをクリックする

Step5. ヒストリカルシミュレーション画面が表示される

表示対象資産について
シミュレーション結果は選択された対象資産リストに基づく内容が反映されます。表示対象資産は画面の「保有資産」プルダウンから選択できます。

ヒストリカルシミュレーション(指数)
「指数」表示では、登録された保有資産を過去の一定期間保有し続けた場合の推移を、開始時点を100とした指数として表示します。
過去の実際の市場データをもとに、インカムゲインを含むトータルリターンベースで計算され、100万円を投資した場合の資産価値の変化をイメージしやすく可視化します。グラフは線形式で表示され、長期的な値動きやトレンドを直感的に把握できます。
例えば、グラフが200を示している場合は初期投資額が2倍になったことを、80を示している場合は20%減少したことを意味します。
表示項目

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ①指数/アセットクラス | 表示内容を「指数」もしくは「アセットクラス」から選択できます。 |
| ②印刷、ダウンロード | クリックすると印刷やダウンロードに関するメニューが表示されます。詳細はこちらの記事をご参照ください。 |
| ③ストレスシナリオ | リーマンショックやコロナショックなど過去の下落局面におけるリターン推移を確認できます。 |
ヒストリカルシミュレーション(アセットクラス)
「アセットクラス寄与」表示では、登録された保有資産を過去の一定期間保有し続けた場合の累積リターンを、開始時点を0%としてアセットクラス別の寄与度で表示します。
過去の実際の市場データをもとに、インカムゲインを含むトータルリターンベースで計算され、各アセットクラスが全体の成長や下落にどの程度寄与したかを色分けした積み上げ棒グラフで直感的に把握できます。
例えば「国内株式 +50%」は全体のリターンを50%押し上げたこと、「国内債券 -5%」は5%押し下げたことを意味し、全アセットクラスの寄与度を合計するとポートフォリオ全体のリターンになります。
表示項目

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ①指数/アセットクラス | 表示内容を「指数」もしくは「アセットクラス」から選択できます。 |
| ②印刷、ダウンロード | クリックすると印刷やダウンロードに関するメニューが表示されます。詳細はこちらの記事をご参照ください。 |
| ③ストレスシナリオ | リーマンショックやコロナショックなど過去の下落局面におけるリターン推移を確認できます。 |
| ④アセットクラス | アセットクラスごとに、グラフ上での表示/非表示を変更できます。 |
ヒストリカルシミュレーションの計算仕様
計算の考え方
ヒストリカルシミュレーションでは、登録された保有資産の構成(銘柄と比率)をもとに、過去の実際の市場データを適用して資産価値の推移を算出します。計算は配当金再投資を含むトータルリターンベースで行い、複利効果を反映した累積リターンとして表示します。
毎月(または毎日)、保有している各銘柄の「保有割合」と「その期間のリターン(値動き+配当)」を掛け合わせて、ポートフォリオ全体の成績を計算します。こうして求めた各期間の成績を順番に積み重ねることで、期間全体の累積リターンを算出します。指数表示では、この累積リターンを初期値100からの増減として表します。
アセットクラス寄与の計算では、複数の期間にわたる貢献度を正しくつなげるための国際的な計算方法(Mencheroリンキング法)を使っています。これにより、長期の結果でも寄与度を一貫した基準で比較できます。
計算の流れ
1.初期ポートフォリオの設定
シミュレーション開始時点の銘柄と保有比率をもとに計算を開始します。
2.過去リターンの適用
各銘柄の月次または日次のトータルリターンを適用し、資産価値を更新します。
3.累積リターンの算出
期間中のリターンを連続的に掛け合わせて累積リターンを計算します。
4.寄与度の算出(アセットクラス寄与表示の場合)
全体のリターンに対して、各アセットクラスがどれだけ貢献したかを算出します。バランス型ファンドは内部構成に応じて按分します。
データ補完の仕組み
ヒストリカルシミュレーションでは、特定の銘柄について過去のリターンデータが取得できない期間がある場合、その銘柄が属するアセットクラス小分類の代表的な指数のリターンを代わりに使用して補完します。これにより、運用実績が短いファンドであっても長期のシミュレーションが可能となり、設定時期の異なるファンド同士でも同一期間で比較できます。
なお、補完期間の成績は実際の運用実績ではなく、あくまで代表指数の動きを反映した参考値である点にご留意ください。
当社におけるアセットクラス小分類の一覧は「アセットクラス小分類一覧」をご参照ください。