10 債券分析機能
債券分析機能は、複数の債券を一覧で比較・分析し、最適な提案に活用するためのツールです。「格付け」「利回り」「修正デュレーション」などの主要な指標を把握しながら、ポートフォリオへの組入れ候補を効率的に選定できます。
また、分析対象となる債券の価格や額面を入力することで、複数銘柄の保有における全体利回りやデュレーションなどをシミュレーションできます。検索は償還前の銘柄に限定され、日本国内で購入可能な債券の大半を網羅していますが、特定の銘柄が見つからない場合は、ISINコードをご提供いただくことで分析対象に追加できます。
10.1 分析対象リストの作成
債券分析において、まずは比較・分析の対象となる債券リストを作成します。
画面上で条件フィルターを使いながら対象銘柄を絞り込んで追加することができ、目的に応じた柔軟なリスト構築が可能です。
また、自社が取り扱う債券をテンプレート化して一元管理したい場合には、CSVファイルを使ったマスターリストの登録にも対応しています。これにより、各担当者は共通のマスターリストをベースに、顧客提案用のリストを簡単に作成・編集できます。
10.2 分析方法
作成したリストを基に、個別債券の比較や利回りの分布状況などを視覚的に分析できます。
一覧画面では、「格付」「償還日」「利回り」などの要素が網羅されており、画面上での並び替え(ソート)にも対応しているため、必要な観点から最適な銘柄選定が可能です。
また、「Com ゼロ単価」や「手数料(Fee)」の設定を行うことで、債券の実質的な利回りや評価額を自社条件で反映した状態で確認できます。源泉徴収の影響を加味した利回りの確認や、為替を想定した評価も可能です。
10.3 債券リストを編集・削除する
一度作成した債券リストは、「追加・削除・複製・削除」など柔軟な管理が可能です。
営業担当者ごとにニーズの異なる顧客へ対応するために、標準化されたマスターリストをベースに編集を行ったり、用途に応じたリストを複製・再利用することも想定されています。
これにより、商品特性に応じた比較リストの蓄積・運用が可能となり、債券提案の属人化を防ぎつつ、組織全体の提案品質向上につながります。
10.4 外国債券為替分析を活用する
外国債券為替分析機能は、外貨建て債券における為替変動リスクの影響を視覚化するシミュレーション機能です。
顧客への説明が難しい「為替による評価変動」や「為替抵抗力」を、具体的な損益額として提示することができるため、提案の説得力向上に大きく貢献します。
入力項目を基に、想定レート別の損益分岐点や受取利息・償還金の合計などを自動計算し、結果はグラフとして可視化可能。結果画面の印刷や画像保存にも対応しているため、顧客提案用の資料としてもご活用いただけます。